院長ブログ

本気で治す爪水虫・その1

苫小牧の皮膚科医院 『たかはし皮膚科クリニック』、院長の高橋幸夫です。

今回から数回をかけて、爪水虫(つめみずむし)について書いてみたいと思います。
院内で配布している小冊子『本気で治す爪水虫』を再編集して掲載します。
長文で恐縮ですが参考になれば幸いです。

爪白癬により白く変色した爪

 

 

 

※爪白癬により白く変色した爪

●爪水虫はやっかい

爪水虫はやっかいな病気です。
徐々に進行し、悪化していきます。
家族や周囲の人にうつしてしまう危険もあります。
適切な治療なしには治癒が困難です。

患者さんが最初に気付く変化は「爪が白く濁ってくること」です。
数か月から数年たつと、徐々に爪が分厚く変形し、もろくなったレンガのように崩れてきます。
おおくの方が、人前に足を出しにくくなり、ひとりで悩んでいます。

さらに症状が進むと、以下のような問題をおこします。

・盛り上がった爪がぶつかるので適切なサイズの靴が履けなくなる
・足の変形、タコ、ウオノメの悪化などにつながる
・足の指先の違和感、感覚の異常を引き起こす
・巻き爪の原因になる
・細菌が感染して「ひょうそ」「蜂窩織炎」を起こす
・糖尿病や動脈硬化があると、壊疽や壊死を起こしやすくなる
・寝たきりにつながる可能性がある
・いつまでも感染源として病原菌をまきちらし続ける

●そもそも爪水虫とは?

爪水虫とは、白癬菌というカビが爪に感染した状態です。
正式には「爪白癬(つめはくせん)」といいます。
爪白癬の多くは、足の裏や足の指に感染した「足白癬」が、長い間治療されずに放置され、最終的に爪にまで感染が広がったものです。
水虫が重症化した最終段階ともいえます。
実は多くの方が爪水虫に悩んでおり、日本国民のおよそ10人に1人が爪水虫にかかっているというデータがあります。
そして爪水虫の有病率は高齢者ほど高いといわれます。

【参考データ:足・爪白癬の推定患者数】
足白癬患者:2100万人
爪白癬患者:1200万人
足・爪白癬患者:2500万人

●爪水虫を放置すると

爪水虫は症状が進行するほど、治癒しにくくなり、また治療後も爪の変形が残りやすい傾向があります。
早期に診断し内服治療を受けると高い確率で治癒するか、大幅に症状を改善できます。
一方、十分な治療を行わないと徐々に症状が進行し、足の痛み、ひょうそ、蜂窩織炎を引き起こしやすくなります。特に基礎疾患(糖尿病、動脈硬化など)があると重症化しやすいとされます。

(製薬会社から提供の説明資料

 

 

 

※爪水虫は時間とともに進行します
(製薬会社から提供の説明資料)

●皮膚科で内服治療を受けるメリット

爪水虫は見た目では判断できません。
乾癬、掌蹠膿疱症、扁平苔癬など、爪水虫に酷似した皮膚病があります。
必ず皮膚科で診察を受け、顕微鏡による真菌検査で確認してもらうようにしましょう。
治療薬の選択、スキンケアの指導、家族への感染対策、副作用のチェックなど、爪水虫の治療には高い専門性が必要です。
また塗り薬だけでは爪水虫を完治させるのは相当困難なので、市販薬や民間療法を試す前に、皮膚科で内服治療が可能かどうか相談したほうがよいでしょう。

その2へ続きます

院内で配布している小冊子『本気で治す爪水虫』

 

 

 

 

 

※院内で配布している小冊子『本気で治す爪水虫』

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